ホーム屋根材としての瓦の性能

屋根材としての瓦の性能

屋根材に求められる9つの「基本性能」

屋根材を選定する時には何が大切でしょうか。瓦に限らず、どのような屋根材を選ぶにしても、耐水性や耐久性・美観性など、求められる基本的な留意事項は共通しています。ここでは、屋根材に必要な性能について、9つの視点からまとめてみました。

耐水性能

屋根材の基本性能といえばまず「耐水性能」。日本の平均的な年間降水量は1500mm~2000mm。多い地域では4500mm以上にも達します。この多量の雨に対し、瓦屋根は優れた耐水性を発揮します。
瓦は陶器質ですから、ほとんど吸水しません。しかも、陶器質特有の滑らかさで雨の走りが良く、デザインも雨をすばやく流し落とす形状となっています。むろん、屋根下地を含め、屋根全体としての耐水設計・耐水工法も確立されています。

耐火性能

火事の飛び火による類焼を防ぐには、屋根材の耐火性能が重要なポイントになります。かつての草葺き・板葺き屋根が、瓦屋根へと移行してきた歴史的な理由の一つがこの耐火性です。
1100℃以上の高温で焼成される瓦は、建築基準法で指定されている安全な“不燃材”ですから、火事による屋根からの類焼を防ぎます。

耐寒性能

真冬、屋根が氷点下の外気にさらされる地方が多い日本では、水分の凍結による屋根材の損壊とそれにともなう雨漏り対策が設計上の大切なポイントです。
対策としては、凍結に強い屋根材の選択、小屋裏換気システムの導入などがありますが、瓦屋根はこの耐寒性能でも優れた総合品質を確保しており、雪国でも広く採用されています。

断熱性能

真夏の高温、真冬の寒気にさらされる屋根材には、屋内と屋外をさえぎる高い断熱性能が必要です。とくに、高気密化が進む現代建築では、居住空間の快適性を確保するために、優れた断熱性能が求められます。

瓦屋根には山と谷の部分に自然な通気性があり、屋根裏の適度な換気を保ちます。また、屋根下地に断熱材を施工することで、室内の熱損失を低減し、四季を通じて快適な居住環境の確保に役立ちます。

耐震性能

耐震対策は、
1.屋根材と建物との強固な結合
2.屋根材の軽量化
この2つが重要なテーマとなります。瓦屋根は現在、かつての土葺工法に変わって、引掛桟瓦葺工法が主流です。この工法では、瓦は釘で桟木に確実に固定されるため、地震による落下の被害が大きく低減しています。
軽量化の面でも、瓦自体の軽量化、引掛桟瓦葺による瓦屋根の総重量の軽減が図られており、耐震性能は優れたレベルに達しています。

耐久性能

屋根は一年中、風雨や寒暖の差にさらされるなど、過酷な条件にあります。住まいの耐久性を考える場合、建物構造の強度とともに屋根材の耐久性は慎重に検討されなければならない課題です。
高温焼成される硬い陶器質の瓦は、耐久性においても万全の信頼性能でお応えします。

美観性能

建物は個性を主張するだけでなく、周辺の街並みとも調和する美観性が求められます。とりわけ、街並みとして見た場合、風景のなかで大きな面積を占める屋根の美観性は大切です。
昔から瓦屋根が愛されてきたのは、屋根材としての優れた総合性能に加え、陰影に富んだ葺きあがりの美しさにも選ばれるべき理由がありました。

経済性能

屋根材のコストは、
1.新築時における建物と屋根材のコストバランス
2.竣工後のメンテナンス性の良し悪し
主にこの2点から検討されます。新築時に屋根材のコストが安くても、完成後に屋根材の傷みや退色が激しければ大きなメンテナンス費用がかかります。この点でも瓦は、「葺き替えなくてもいい屋根材」として経済性に優れています。

施工性能

最後にとりあげるのは、屋根材の施工性です。いわゆる熟練工と呼ばれる職人さんが少なくなった現代の建築事情では、簡単・確実・迅速な施工性をもった屋根材が選ばれています。引掛桟瓦葺工法は、屋根下地から屋根寸法の割り出し、瓦葺き施工まで、ほぼマニュアル化されており、全国どこでも均質な仕上がりが可能な屋根材として信頼されています。
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